マシニングセンタの技能検定は何級から受けられ、試験では何をするのか。マシニングセンタ作業は職種「機械加工」の作業の1つです。
令和8年度前期の概要では、1級・2級は判断等試験と計画立案等作業試験、3級は製作等作業試験が実技の中身です。等級ごとの試験構成、受検資格、実施時期と申込先、過去問の扱いを解説します。
マシニングセンタの技能検定とは
技能検定は、職種ごとに作業を分けて実施され、マシニングセンタ作業は職種「機械加工」の中にあります。
マシニングセンタ作業は職種「機械加工」の作業の1つ
令和8年度の実施職種(作業)一覧では、職種「機械加工」に「マシニングセンタ作業」があり、1級・2級・3級が載っています(2026年10月時点)。
機械の種類や構造を知りたい方は、「マシニングセンターとは?種類・構造・価格をわかりやすく解説」をご覧ください。
等級は1級・2級・3級
等級は難易度によって1級・2級・3級に分かれ、1級は上級、2級は中級、3級は初級の技能労働者が通常有すべき技能の程度を示します。職種によっては、単一等級や管理・監督者向けの特級もあります。
制度の実施機関や国家検定としての位置づけは、「旋盤の資格は機械加工技能士|3級・2級の受検条件と試験内容を解説」をご覧ください。
出典:中央職業能力開発協会「令和8年度(前期)実施職種(作業)一覧」(p.1 ●1・2級 機械加工 マシニングセンタ作業、p.3 ●3級 機械加工 マシニングセンタ作業)
出典:中央職業能力開発協会「技能検定のご案内」(3.技能検定の等級区分)
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.3「4 技能検定の実施内容」>「等級」)
等級ごとの試験の構成
試験は実技試験と学科試験で行い、実技の中身が1級・2級と3級で異なります。1級・2級は判断等試験と計画立案等作業試験、3級は製作等作業試験です。
立て形の構造は、「立形マシニングセンタとは?構造・用途・選び方と価格相場を解説」をご覧ください。
1級・2級の実技は判断等試験と計画立案等作業試験
令和8年度前期の実技試験問題の概要では、1級・2級は判断等試験と計画立案等作業試験で行います。
判断等試験は、加工方法の選定、表面粗さや送り速度の判定、工作物の測定などを問う試験で、1級は40分、2級は30分です。
計画立案等作業試験は、工具通路図の作成、加工順序の決定、プログラムの誤り箇所の判定などを問う試験で、1級・2級とも1時間40分です。
3級の実技は製作等作業試験(プログラミングと加工)
3級の製作等作業試験は、課題1と課題2で行います。課題1は、簡単な部品のプロセスシート作成までのプログラミング作業で、試験時間は30分です。
課題2は、立て形または横形マシニングセンタを使い、与えられたプログラムのMDI入力(機械の操作盤でのプログラム入力)、加工段取り、疑似工具による加工を行います。
標準時間は40分、打切り時間は50分です。
学科試験の出題形式と試験時間
学科試験は、1級・2級が真偽法と四肢択一法の50題で試験時間は1時間40分、3級が真偽法の30題で試験時間は1時間です。
出典:中央職業能力開発協会「令和8年度(前期)技能検定 実技試験問題の概要」(p.7 B15 機械加工(マシニングセンタ作業)1級・2級、p.33〜34 D11 機械加工(マシニングセンタ作業)3級)
出典:中央職業能力開発協会「実施職種・試験概要(実技試験及び学科試験)」(■ 学科試験の概要の表)
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.4「<実技試験>」「<学科試験>」)
受検資格|実務経験年数と学歴・訓練歴
必要な実務経験年数は、受検案内の表で等級ごとに示されています。
実務経験年数は等級ごとに決まる
実務経験のみの場合、必要な年数は1級が7年、2級が2年、3級が0年です。1級は2級合格後に2年、3級合格後に4年へ短くなり、2級は3級合格後に0年となります。
専門高校、短大・高専、大学の卒業者は1級の年数が短くなり、2級と3級は0年です。専修学校の卒業や職業訓練の修了は別の年数で、表に示されています。
3級の受検資格は実務経験の条件と在学者・訓練生の扱いに注意
3級は、実務経験のみの場合の必要年数が0年ですが、検定職種に関する実務経験があることが条件です。検定職種に関する学科の在学者と、検定職種に関する職業訓練の受講者も受検できます。
受検できるのは関連する検定職種に限られる
受検資格は、関連する実務経験のある検定職種と、卒業・修了した学科・訓練科に関する検定職種に限って得られます。受検案内が機械科の例として挙げる検定職種は、機械加工です。
授業カリキュラムによっては、ほかの学科や検定職種が認められる場合もあります。受検資格の審査があるため、個別の扱いは受検地の協会に問い合わせてください。
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.4「●受検資格」の表、p.5 脚注※4・※5)
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.6 Q1「主な学科名/受検が認められる主な技能検定職種」の機械科の行)
実施時期と申込先
実施時期と申込先は、年度と受検地によって変わります。
中央職業能力開発協会(JAVADA)は、申請の受付、試験の実施、合格発表を行っていません。
マシニングセンタ作業は令和8年度は前期のみの実施
令和8年度のマシニングセンタ作業は、前期のみの実施です(2026年10月時点)。実技試験、学科試験、合格発表の日程の違いは、職種ごと、都道府県ごとです。
申込は受検地の都道府県職業能力開発協会
受検申請書を受検地の協会から取り寄せ、必要事項を記入して写真を貼ります。手数料を所定の期日までに納め、受付期間内に郵送または持ち込みで提出します。
手数料の目安は受検案内に示されていますが、金額は都道府県ごとに異なる扱いです。納付額と期日は受検地の協会で確認してください。
このほか受検資格や免除資格の審査があり、特別な配慮が必要な場合は申請書の提出時に協会へ相談します。
出典:中央職業能力開発協会「令和8年度(前期)実施職種(作業)一覧」(p.1 ●1・2級、p.3 ●3級の機械加工 マシニングセンタ作業)
出典:中央職業能力開発協会「令和8年度(後期)実施職種(作業)一覧」(●3級 機械加工の欄)
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.2 実施日程の表、p.3「3 受検の申請について」(1)申請方法・(2)受検手数料)
出典:中央職業能力開発協会「技能検定のご案内」(2.技能検定の実施機関)
過去問と試験問題の見方
過去の試験問題は、著作権で保護されているため閲覧のみで、許可なく複製や二次使用はできません。
過去の試験問題は閲覧のみ、試験の構成は実技試験問題の概要で確認できる
技能検定試験問題公開サイトで閲覧できるのは、令和5年度前期から令和7年度後期の定期試験問題と、令和5〜7年度の随時試験の実技問題です。都道府県の協会で過去の問題を閲覧できる職種もあります。
練習用の機械を用意する事業者は、「中古工作機械の選び方|種類・購入ルート・導入時の注意点を解説」も参考になります。
出典:中央職業能力開発協会「技能検定試験問題公開サイト」(【著作権に関する注意事項】、試験問題一覧)
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.6 Q4「過去に出題された技能検定の問題はどこで見ることができますか?」)
シェアリングファクトリーについて
シェアリングファクトリーは、遊休機器を別の会社で活かす、企業間の物品直接売買サービスです
(2026年10月時点)。工作機械を選ぶときは、加工したい工作物の形と大きさを手元で整理しておくと、問い合わせの際に条件を伝えやすくなります。
工作機械の売買・導入でお困りの際は、シェアリングファクトリーへお気軽にお問い合わせください。
出典:シェアリングファクトリー株式会社 公式サイト トップ(「シェアリング ファクトリーとは。」)
マシニングセンタの技能検定についてよくある質問
Q1. 職種「機械加工」に特級はありますか?
令和8年度(後期)の実施職種(作業)一覧の特級に、職種「機械加工」が載っています。
受検案内は、職種によっては管理・監督者向けの特級があると説明しています。受検を考えている作業に特級があるかは、受検地の協会で確認してください。
Q2. マシニングセンタ作業の合格基準・合格点はいくつですか?
合否ラインは100点満点で、原則として実技試験が60点以上、学科試験が65点以上です。
Q3. 技能検定に合格すると何と名乗れますか?
合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗れます。
「技能士」は名称独占で、合格者以外は名乗れない称号です。合格証書は、1級が厚生労働大臣名、2級・3級が都道府県知事名です。
Q4. 学科試験の出題範囲はどこで確認できますか?
出題範囲は、厚生労働省のホームページで「試験基準」として公開されています。
検索語は「技能検定 試験基準」です。
Q5. 試験時間や試験内容は変わることがありますか?
実技試験問題の概要の注記に、試験時間と試験内容が一部変更される場合があると書かれています。
最新の状況の案内先は、JAVADAのホームページです。
出典:中央職業能力開発協会「令和8年度(後期)実施職種(作業)一覧」(p.1 ●特級 機械加工)
出典:厚生労働省・中央職業能力開発協会「令和8年度 技能検定 受検案内(全等級用)」(p.3 ●等級、p.5「●試験の合否ライン」「●試験の出題範囲」「5 技能検定を受検するメリット ①」)
出典:中央職業能力開発協会「技能検定のご案内」(4.技能検定の合格者)
出典:中央職業能力開発協会「令和8年度(前期)技能検定 実技試験問題の概要」(冒頭の注記)
まとめ:マシニングセンタの技能検定は、1・2級と3級で実技の構成が変わる
マシニングセンタ作業は職種「機械加工」の作業の1つで、1級・2級は判断等試験と計画立案等作業試験、3級は製作等作業試験で実技を行います。
受検資格は等級ごとに実務経験年数が決まり、3級は在学者や訓練生も受検の対象です。
日程と手数料は年度と都道府県で変わります。令和8年度(2026年10月時点)の受検案内と実技試験問題の概要で自分の等級の試験構成を見直し、受検地の協会に申込時期を問い合わせましょう。
工作機械の売買・導入をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
