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ワシノの旋盤を所有・検討しているものの、沿革や取扱説明書の入手先が分からず困っていませんか。

本記事では、鷲野興業からDMG森精機への継承までの沿革整理、取扱説明書・修理の相談先、LR-55A・LEO-80Aの型式・スペック、中古ワシノ旋盤の選び方まで工作機械の専門知見をもとに整理しました。

自社のワシノ旋盤を長く使い続けるための判断基準が分かります。

ワシノ(ワシノ機械)とはどんなメーカーか

「ワシノ」「ワシノ機械」という名前を目にしても、現在どの会社が製造しているのか分かりにくいと感じる方は少なくありません。

ワシノは工作物を回転させながら刃物で削る旋盤加工を専業とするメーカーとして知られており、旋盤加工そのものの基本については「旋盤加工とは?加工の種類・手順・メリットをわかりやすく解説」でも詳しく解説しています。

まずは呼び方の整理と沿革を確認しましょう。

ワシノ・ワシノ機械・WASINO・テクノワシノは同じ系譜を指す呼び方

「ワシノ」「ワシノ機械」「WASINO」「テクノワシノ(TECNO WASINO)」は、いずれも同じ旋盤メーカーの系譜を指す呼び方です。

創業時の社名は鷲野興業株式会社で、その後ワシノ機械株式会社への商号変更を経て、旋盤ブランド名としては「WASINO」の表記が使われてきました。

現在、このブランドを継承しているのは工作機械メーカーのDMG森精機です。

ワシノ機械の沿革(1937年創業からDMG森精機による継承まで)

ワシノ旋盤の歴史は1937年、鷲野興業株式会社の創業から始まります。

1960年にワシノ機械株式会社へ商号変更し、1966年に普通旋盤「LEOシリーズ」、1972年に初のNC旋盤(数値制御で自動加工する旋盤)「LENUC」を発売しました。

その後1978年のアマダとの業務提携、1989年のアマダワシノ商号変更・テクノワシノ設立を経て、2015年にDMG森精機が旋盤事業を継承しています。

同名だが無関係の企業に注意(有限会社ワシノ製作所・ワシノ機器株式会社)

「有限会社ワシノ製作所」(愛知県名古屋市の金属加工業者)と「ワシノ機器株式会社」(配管用ストレーナー・サイトグラスの専門メーカー)は、社名が似ているだけで旋盤メーカーのワシノ機械とは無関係の別会社です。

検索結果に混在しやすいため、混同しないよう注意しましょう。

出典:アマダマシナリー公式サイト「沿革」

ワシノ旋盤の取扱説明書・修理・メンテナンス

すでにワシノ旋盤を使用している方にとって、取扱説明書の入手先や修理の相談先は特に気になるポイントです。

ワシノの主力である汎用旋盤(DMG森精機のカタログでは「普通旋盤」と表記)の基本構造は「汎用旋盤とは?構造・使い方・NC旋盤との違いをわかりやすく解説」でも解説しています。

取扱説明書はどこで入手できるか

ワシノ旋盤の取扱説明書は、現在ブランドを継承しているDMG森精機など現ブランド保有元への問い合わせが基本の入手方法です。

型式(LR-55A・LEO-80Aなど)と製造年が分かれば案内を受けやすくなります。部品供給や純正サポートの現況は機種・年式によって異なるため、まずは問い合わせて確認しましょう。

修理・オーバーホールの相談先

古い年式のワシノ旋盤でも、修理・オーバーホールの相談先を順番に確認すれば対応できる可能性があります。

まず取扱説明書で自己対応可能な範囲を確認し、対応できない場合は現ブランド保有元、中古機販売店、整備業者のいずれかへ順に問い合わせるとスムーズです。修理・部品供給の可否は個別に確認しましょう。

日常メンテナンス(オイル交換など)の基本ポイント

日常メンテナンスでは、刃物台の動きの軽さやベッドの状態を定期的に確認することが長く使い続けるコツです。

主軸やスライド部への注油、切粉・切削油の清掃を習慣化すると、摩耗や動作不良の早期発見につながります。オイル交換の頻度は使用状況によって異なるため、取扱説明書や販売店の案内を参考にしましょう。

出典:DMG森精機「WASINO(普通旋盤)製品一覧」

ワシノ旋盤の型式・スペック一覧(LR-55A・LEO-80Aなど)

ワシノ旋盤には、ハンドル操作で加工する汎用旋盤(DMG森精機のカタログでは「普通旋盤」と表記)と、数値制御で自動加工するNC旋盤の両系統があり、型式ごとにセンタ間距離(加工できる工作物の長さの目安)や主軸貫通穴径(ワークを回転させる主軸の中心を貫通する穴の直径)などのスペックが異なります。

仕組みの基本は「CNC旋盤とは?NC旋盤との違いや種類・メリット・選び方をわかりやすく解説」でも解説しています。

汎用旋盤LEO-80A・LR-55Aのスペック比較(DMG森精機カタログ・2021年5月時点)

LEO-80AとLR-55Aは、DMG森精機カタログ(2021年5月時点)に掲載されている代表的なワシノ系汎用旋盤です。

主な仕様は次の通りです。

項目

LEO-80A

LR-55A

ワークの最大振り

ø530mm

ø395mm

センタ間距離

800mm

550mm

主軸回転速度

19〜1,500/23〜1,800/25〜2,000 min⁻¹

83〜1,800/70〜1,500 min⁻¹

主軸貫通穴径

ø54mm

ø40mm

機械質量

2,100kg

1,020kg

いずれも2021年5月時点の仕様であり、最新のカタログで確認することをおすすめします。

NC旋盤・テクノワシノ系の型式(LENUC・LENUC-1など)

NC旋盤の系統では、1972年発売の初のNC制御旋盤「LENUC」と、1974年発売の櫛刃型旋盤「LENUC-1」が代表的な型式です。

その後、テクノワシノ時代を経て工作機械事業が統合され、現在はDMG森精機が汎用旋盤ラインを中心にブランドを継承しています。個別のNC型式の詳細スペックは、現行の型式・カタログで確認しましょう。

年式でスペックが異なる点に注意(LR-55Aの世代差)

LR-55Aは年式によって主軸貫通穴径が異なります。

DMG森精機の現行カタログ(2021年5月時点)ではø40mm・質量1,020kgと記載されていますが、中古市場に流通する現行カタログ以前の旧年式のワシノ機械株式会社製LR-55Aではø30mm・質量920kgと案内されている例があります。

中古機を検討する際は、年式ごとの仕様差を必ず確認しましょう。

出典:DMG森精機「普通旋盤 LEO-80A/LR-55A」カタログ

中古ワシノ旋盤の価格相場と選び方

新品でワシノ旋盤を新たに導入するのは難しいため、中古機での購入を検討する方も多いのが実情です。

予算をさらに抑えたい場合は、小型工房向けの卓上旋盤という選択肢もあり、その特徴は「卓上旋盤おすすめ7選|選び方と使い方を徹底解説」でも紹介しています。

ここで押さえておきたいのは、価格相場と選び方のポイントです。

中古ワシノ旋盤の価格相場

中古ワシノ旋盤の価格は年式・状態によって幅があり、多くの販売ページが「応談」「要お問い合わせ」表示になっています。

中古工作機械市場全体でみると、汎用旋盤クラスで数十万〜200万円前後が取引の目安。ワシノ製に限定した公表相場は確認できていないため、正確な価格は個別の見積もりで確認することが欠かせません。

実機で確認すべきチェックポイント

中古のワシノ旋盤を選ぶ際は、主軸・チャック(ワークを固定する部品)・刃物台(工具を取り付ける部分)・ベッド(機械を支える土台)・センター・ブレーキ・回転数・送りピッチの8項目を実機で確認しましょう。

主軸の振れやベッドの摩耗は加工精度に直結するため、可能であれば実際に試し削りをして状態を見極めましょう。

使用環境・整備履歴から状態を見極めるポイント

過去の使用環境によって、ワシノ旋盤の摩耗傾向は変わります。

学校の実習用として使われてきた機体は稼働時間が短い一方、工場で量産加工に使われてきた機体は主軸やベッドの摩耗が進んでいる場合があります。

整備記録や使用歴が分かる販売店選びが、状態を見極める大きなポイントです。

出典:UMAC「ワシノ LR-55A」中古機仕様

シェアリングファクトリーの中古工作機械売買サービス

ワシノ旋盤をはじめとする中古工作機械の売買・レンタルなら、シェアリングファクトリーにご相談ください。

汎用旋盤からNC旋盤まで、全国の工場から集まった在庫情報をもとに、予算や加工内容に合った一台をご提案します。売却をご検討中の設備についても、適正価格での買取査定に対応します。

工作機械の売買・導入でお困りの際は、シェアリングファクトリーへお気軽にお問い合わせください。

ワシノ旋盤についてよくある質問

Q1. ワシノ機械株式会社とはどんな会社ですか?

ワシノ機械株式会社は、1937年創業の鷲野興業株式会社を前身とする旋盤メーカーです。

1978年のアマダとの業務提携、1989年のアマダワシノ・テクノワシノ設立を経て、2015年にDMG森精機が旋盤事業を継承しました。現在はDMG森精機がWASINOブランドを引き継いでいます。

Q2. ワシノ旋盤の取扱説明書はどこで入手できますか?

取扱説明書は、現在ブランドを継承しているDMG森精機など現ブランド保有元への問い合わせが基本の入手方法です。

型式(LR-55A・LEO-80Aなど)と製造年が分かれば、案内を受けやすくなります。中古機販売店経由で入手できる場合もあるため、購入元にも確認してみましょう。

Q3. ワシノ旋盤の修理やオーバーホールはできますか?

修理・オーバーホールの対応可否は機種・年式によって異なるため、現ブランド保有元、中古機販売店、整備業者のいずれかに問い合わせてみましょう。

古い機種でも部品調達や修理業者への依頼で対応できる場合があります。オイル交換など日常メンテナンスも、状態を保つうえで欠かせない作業のひとつ。

Q4. 中古のワシノ旋盤の価格相場はどれくらいですか?

中古ワシノ旋盤は年式・状態によって価格差が大きく、ワシノ製に限定した公表相場は確認できていません。

中古工作機械市場全体でみた参考値は、汎用旋盤クラスで数十万〜200万円前後の取引例。正確な価格は個別の見積もりで確認しましょう。

Q5. ワシノ旋盤(LR-55A・LEO-80Aなど)の回転数やスペックはどこで確認できますか?

現行モデルの回転数・スペックは、DMG森精機の公式製品ページやカタログで確認できます。

LEO-80Aは主軸回転速度19〜2,000min⁻¹、LR-55Aは70〜1,800min⁻¹が目安です(2021年5月時点)。

中古機は年式によって仕様が異なるため、販売店の商品仕様欄も併せて確認しましょう。

まとめ:ワシノ旋盤の沿革と型式を理解して賢く選ぼう

ワシノ旋盤は、鷲野興業からアマダ、そしてDMG森精機へと続く沿革の中でブランドを守り続けてきた工作機械です。

取扱説明書や修理は現ブランド保有元への問い合わせが基本で、LR-55A・LEO-80Aなどの型式ごとにスペックが異なる点や、中古機の年式差にも目を配りましょう。工作機械の売買・レンタルをご検討の方は、お気軽にご相談ください。