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マザックの旋盤を検討しているものの、汎用・CNC・複合加工機のどれが自社に合うのか迷っていませんか。

本記事ではヤマザキマザック株式会社の旋盤ラインナップの違いから、対話式CNC「MAZATROL」の特徴、中古マザック旋盤の価格相場と選び方まで、工作機械の専門知見をもとに整理しました。

読み終える頃には、自社の加工内容に合った一台を見極める判断基準が分かります。

マザック(ヤマザキマザック株式会社)とはどんな会社か

「マザック」「Mazak」という呼び方を目にして、正式にはどんな会社なのか気になった方も多いはずです。まずは会社の実態と歴史を押さえておきましょう。

会社同一性(マザック=Mazak=ヤマザキマザック)

「マザック」「Mazak」「ヤマザキマザック」は同じ企業を指す呼び方です。正式名称はヤマザキマザック株式会社で、1919年(大正8年)に山崎定吉氏が創業した山崎鉄工所を起源とします。

本社は愛知県丹羽郡大口町、資本金は20億円(グループ会社の単純合計は136億2,000万円)、従業員はグループ合計8,800人(2025年12月現在)の総合工作機械メーカーです。

沿革(1927年旋盤製造開始から1981年MAZATROL T1まで)

マザックの旋盤事業は、1927年(昭和2年)の旋盤・フライス盤製造開始に始まります。

1963年にブランド「MAZAK」を発表して旋盤の量産に入り、1968年にはNC旋盤第1号機「MTCシリーズ」を完成させました。

さらに1981年、日常言語で操作できる世界初の対話型CNC装置「MAZATROL T1」を実現し、以降の旋盤開発の基盤を築いています。

出典:ヤマザキマザック公式サイト「会社概要」

出典:ヤマザキマザック公式サイト「沿革」

マザックの旋盤ラインナップ(汎用・CNC・複合の違い)

マザックの旋盤は、大きくCNC旋盤複合加工機の2カテゴリで構成されています。

CNC旋盤の基本的な仕組みは「CNC旋盤とは?NC旋盤との違いや種類・メリット・選び方をわかりやすく解説」、手動で操作する旋盤との違いは「汎用旋盤とは?構造・使い方・NC旋盤との違いをわかりやすく解説」でも解説しています。

ここでは代表的な機種と、旋削に複数機能を集約した「ターニングセンタとは?NC旋盤・マシニングセンタとの違いやメリット・デメリットを解説」としての位置づけを整理します。

CNC旋盤 QUICK TURN

QUICK TURN

は、ヤマザキマザックのCNC旋盤(数値制御により自動で旋削加工を行う旋盤)における主力シリーズです。

ビルトインモータ主軸(ギアやベルトを介さず主軸を直接駆動する方式)を採用し、振動要因を減らすことで真円度や加工面の精度を高めています。

旋削だけでなくミル加工やY軸加工にも対応し、6インチから18/21インチまで幅広いチャックサイズを展開しています。

出典:ヤマザキマザック公式サイト「QUICK TURN」製品ページ

CNC旋盤 MULTIPLEX W

MULTIPLEX W

は、マザックが「CNC旋盤(対向2スピンドル2タレット複合加工)」と位置づけるシリーズです。2つの主軸と2つのタレットでワークを自動的に受け渡し、2工程を連続して加工できます。

旋削加工に加え、ミル機能による穴あけやミルコンタリング加工、Y軸加工にも対応し、8インチ・10インチのチャックサイズを展開しています。

出典:ヤマザキマザック公式サイト「MULTIPLEX W」製品ページ

複合加工機INTEGREX(i NEO・i-H)

INTEGREX

は、CNC旋盤とマシニングセンタの機能を1台に集約した複合加工機です。「i NEO」シリーズは強力なビルトインモータ旋削主軸を備え、第2主軸仕様や下刃物台仕様も選べる高効率モデルです。

一方「i-H」シリーズは自動化システムとの親和性が高く、一度の段取りで旋削・同時5軸加工・研削加工までをこなせます。

出典:ヤマザキマザック公式サイト「INTEGREX i NEO」製品ページ

出典:ヤマザキマザック公式サイト「INTEGREX i-H」製品ページ

汎用旋盤との違い

汎用旋盤(オペレーターが手動でハンドルを操作して加工する旋盤)は、多品種少量の試作や単純な加工に向いています。

一方でマザックのCNC旋盤や複合加工機は、あらかじめプログラムした通りに機械が自動で加工するため、量産や複雑形状の加工でも安定した精度と加工時間の短縮を実現できます。

段取り替えの手間を減らしたい場合は、CNC化された旋盤が有力な選択肢です。

ターニングセンタの位置づけ

ターニングセンタ(旋削加工に複数の付加機能を組み合わせた高機能旋盤の総称)という呼び方でみると、マザックのMULTIPLEX WやINTEGREXシリーズはこの範疇に含まれます。

旋削だけでなくミル加工や5軸加工まで1台でこなせるため、工程集約による段取り時間の短縮や、加工精度のばらつき抑制につながります。複数工程を1台に集約したい生産現場での採用実績が豊富です。

マザック旋盤の構造・技術的な特徴(MAZATROL対話式CNC)

マザックの旋盤を語るうえで欠かせないのが、独自のCNC制御システム「MAZATROL」です。ここではその特徴を見ていきます。

MAZATROLは世界初の対話型CNC(1981年)

MAZATROL CNC

は、1981年に日常言語による対話式プログラミングを可能にした世界初のCNC装置として登場しました。

従来のGコード(数値と記号で加工手順を記述するNCプログラム言語)を覚えなくても、画面の案内に沿って寸法や工具を入力するだけで加工プログラムを作成できる点が特長です。

その後も3Dモデル表示やタッチスクリーンの採用など、使いやすさを追求した進化を続けています。

SMOOTHシリーズ(Ai・G・EZ)の違い

MAZATROLは現在、用途に応じた3つのグレードを展開中です。「SMOOTH Ai」はAI学習機能を搭載し、過去の加工プログラムから最適な加工プロセスを推測します。

「SMOOTH G」は19インチタッチスクリーンによる高速・高精度制御が特長で、「SMOOTH EZ」は15インチスクリーンと「クイックマザトロール」機能を備えたスタンダードモデルです。

主軸剛性と段取り時間の短縮

QUICK TURNなどのCNC旋盤やINTEGREXなどの複合加工機は、高剛性な機械構造とビルトインモータ主軸の組み合わせにより、切削時の振動を抑えて安定した加工精度を実現しています。

この主軸はギアやベルトを介さないため、真円度や加工面精度を高めつつ動力損失も抑えられるのが強みです。

対話式プログラミングにより段取り時間も短縮できるため、多品種から量産まで幅広い現場で加工能力の底上げにつながります。

出典:ヤマザキマザック公式サイト「QUICK TURN」製品ページ

出典:ヤマザキマザック公式サイト「工作機械 CNC装置(MAZATROL CNC)」

中古マザック旋盤の価格相場と選び方

新品でマザックの旋盤を導入するにはまとまった予算が必要になるため、中古機での導入を検討する企業も多いのが実情です。ここでは価格相場と選び方のポイントを解説します。

中古マザック旋盤の価格相場

中古マザック旋盤の価格は、機種・年式・状態によって幅があります

中古工作機械の流通市場全体でみると、2026年5月時点の参考相場として、小型の中古NC旋盤は80万〜250万円、中型の中古CNC旋盤は150万〜450万円、複合ターニングセンタは400万〜1,500万円以上が目安です。

マザック製に限定した公表相場ではないため、実際の見積もりで確認しましょう。

選ぶポイント

中古マザック旋盤を選ぶ際は、まず自社が加工したい形状・材質に対応できるかを確認しましょう。

汎用旋盤で十分なのか、CNC旋盤や複合加工機による自動化が必要なのかで、必要なチャックサイズや主軸仕様が変わります。

加えて、MAZATROLの世代(SMOOTH Ai/G/EZ等)によって操作性やできることが異なるため、実際の画面操作を確認しておきましょう。

保守・メンテナンスの確認

中古の工作機械は稼働時間や整備履歴で状態が大きく異なります。主軸の精度検査や電装系・油圧系統の動作確認がされているかを購入前に販売元へ確認しましょう。

整備記録や保守部品の入手性も、長く使い続けるための判断材料です。

※中古工作機械の価格帯は流通市場全体の参考値であり、マザック製に限定した公表相場ではありません。2026年5月時点の情報のため、実際の購入検討時は最新の見積もりでご確認ください。

シェアリングファクトリーの中古工作機械売買サービス

マザックの旋盤をはじめとする中古工作機械の売買・レンタルなら、シェアリングファクトリーにご相談ください。

全国の工場から集まった旋盤・マシニングセンタ・複合加工機などの在庫情報をもとに、予算や加工内容に合った一台を提案しています。売却をご検討中の設備についても、適正価格での買取査定に対応します。

工作機械の売買・導入でお困りの際は、シェアリングファクトリーへお気軽にお問い合わせください。

マザック旋盤についてよくある質問

マザック(Mazak)とヤマザキマザックは同じ会社ですか?

はい、同じ企業です。「マザック」「Mazak」はヤマザキマザック株式会社が展開する旋盤・工作機械のブランド呼称です。

1919年創業の山崎鉄工所を起源とし、1963年に「MAZAK」ブランドを発表しました。社名・ブランド名のどちらで検索しても、同じ会社の製品にたどり着きます。

マザックの旋盤にはどんな種類がありますか?

マザックの旋盤は、大きくCNC旋盤(数値制御で自動加工する旋盤)と複合加工機の2系統に分かれます。

CNC旋盤の代表格が「QUICK TURN」、対向2主軸2タレット構造の「MULTIPLEX W」も同カテゴリです。

複合加工機ではCNC旋盤とマシニングセンタの機能を兼ね備えた「INTEGREX」シリーズが展開されています。

マザックの旋盤のプログラムはどのように作成しますか?

マザックのCNC旋盤・複合加工機の多くは、対話式CNC「MAZATROL」でプログラムを作成します。

Gコードのような数値・記号の入力知識がなくても、画面の案内に沿って加工形状や工具を選んでいけば、自動的に加工プログラムが組み上がる仕組みです。

近年のSMOOTHシリーズでは、AI学習機能で過去の加工実績から最適なプロセスを提案します。

中古のマザック旋盤の価格相場はどれくらいですか?

中古のマザック旋盤は機種・年式・状態で価格差が大きく、マザック製に限定した公表相場は存在しません

中古工作機械市場全体の参考値としては、2026年5月時点で小型NC旋盤が80万〜250万円、中型CNC旋盤が150万〜450万円、複合ターニングセンタが400万〜1,500万円以上が目安です。

正確な価格は個別の見積もりで確認しましょう。

マザックの旋盤を選ぶときに確認すべきポイントは何ですか?

まず、自社で加工したい形状・材質にCNC旋盤と複合加工機のどちらが適しているかを見極めましょう。

そのうえで必要なチャックサイズや主軸仕様、MAZATROLの世代による操作性の違いも確認しておきましょう。中古機の場合は、稼働時間や整備履歴もあわせてチェックすることが選定のポイントになります。

まとめ:マザック旋盤を理解して自社に合う一台を賢く選ぼう

マザックの旋盤は、対話式CNC「MAZATROL」を核に、汎用・CNC旋盤・複合加工機と幅広いラインナップを展開する点が最大の特徴です。

自社の加工内容に合わせてCNC旋盤か複合加工機かを見極め、中古機であれば整備履歴まで確認することが、失敗しない導入への近道です。

工作機械の売買・レンタルをご検討の方は、お気軽にご相談ください。