シチズンの旋盤を探しているものの、CincomとMiyanoのどちらが自社の部品に合うのか迷っていませんか。
シチズンマシナリーの旋盤は、公式表記で主軸台移動形のCincomと主軸台固定形のMiyanoに大別されます。
公式の機種表を使った両ブランドの違いと、中古で探すときの見方を解説します。
シチズンマシナリーとはどんなメーカーか
旋盤を製造しているのは、時計で知られるシチズン時計の子会社、シチズンマシナリー株式会社です。
社名と会社の基本情報
社名の正式表記はシチズンマシナリー株式会社(CITIZEN MACHINERY CO.,LTD.)です。
本社は長野県北佐久郡御代田町にあり、資本金26億5,125万円はシチズン時計株式会社が100%出資しています。業務内容は、工作機械(CNC自動旋盤)の開発・製造・販売です。
出典:シチズンマシナリー「会社概要」(商号・所在地・資本金・関連会社・業務内容の各行)
沿革と、シチズン時計・ミヤノとの関係
シチズン時計は、時計部品の製造で培った技術やノウハウを活用し、1936年に工作機械の生産を開始しました。1961年に外販を始め、1970年にはNC自動旋盤「Cincom D16」を開発しています。
2011年にシチズンマシナリーと株式会社ミヤノが経営統合してシチズンマシナリーミヤノ株式会社となり、2015年にシチズンマシナリー株式会社へ商号変更しました。
出典:シチズン時計「事業領域 工作機械」(工作機械の紹介文)
出典:シチズンマシナリー「沿革」(1961年・1970年・2011年・2015年の各行)
シチズンマシナリーの製品系列は3系統
公式の製品情報は、製品をCincom、Miyano、MC20の3系統で紹介しています。CincomとMiyanoの分類名は「CNC自動旋盤」です。
スイス型の仕組みは、「自動旋盤とは?種類・仕組み・NC旋盤との違い・主要メーカーを解説」で確認できます。
Cincom(主軸台移動形CNC自動旋盤)
公式の製品情報では、Cincomは小径長物加工に特に優れた主軸台移動形CNC自動旋盤と紹介されています。
製品開発コンセプトによると、Cincomは時計部品づくりで培った小径高精度加工技術を組み込んだ機械です。機種表の型式には、L12VII、L20、L32、D25、M32などがあります。
出典:シチズンマシナリー「製品情報」(PRODUCTSのCincomのブロック)
出典:シチズンマシナリー「製品開発コンセプト」(Cincomの説明)
Miyano(主軸台固定形CNC自動旋盤)
Miyanoについて、公式は中径短尺加工に特に優れた複合加工型のバーマシンと説明しています。
機種表の区分は、バーマシン、チャッカーマシン、高精度チャッカーマシン、多軸自動旋盤の4つです。バーマシンの型式には、BNA42S/SY、BNE65ATC、ABX65/80SYYがあります。
出典:シチズンマシナリー「製品情報」(PRODUCTSのMiyanoのブロック)
出典:シチズンマシナリー「Miyano」(バーマシン表の型式欄)
MC20(マルチステーション マシニングセル)
公式はMC20を「マルチステーション マシニングセル」に分類しています。
3〜4基の加工ステーションに加工工程を配分する構成と、公式は説明しています。モジュール数はMC20IIIが3、MC20IVが4です。
出典:シチズンマシナリー「MC20」(概要文と機種表のモジュール数)
CincomとMiyanoの違いと選び方
両ブランドの違いは、公式の分類名と、機種表で最大径を示す指標です。
公式の説明と機種表で比べる
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項目 |
Cincom |
Miyano |
|---|---|---|
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分類名 |
主軸台移動形CNC自動旋盤 |
主軸台固定形CNC自動旋盤 |
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公式の紹介文 |
小径長物加工に特に優れる |
中径短尺加工に特に優れた複合加工型バーマシン |
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機種表の最大径の指標 |
最大加工径 |
最大棒材径(チャッカーマシンはチャックサイズ) |
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刃物台・軸構成の見方 |
刃物台、最大加工長、背面主軸、二次加工の列 |
タレットST数、Y軸、回転工具の列 |
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型式の例 |
L32 |
BNE65ATC |
Cincomの機種表は「最大加工径」、Miyanoの機種表は「最大棒材径」で、指標名が違います。
同じ尺度の数値としては並べられません。Miyanoは製品情報ページの紹介文と型式表で最大径の記載が異なるため、数値は各機種の型式表で確かめてください。
他社と並べて検討したい場合は、「旋盤メーカー一覧と選び方【国内9社を分類で比較】」で確認できます。
出典:シチズンマシナリー「Cincom」(機種表の最大加工径・刃物台の列)
出典:シチズンマシナリー「Miyano」(バーマシン表・チャッカーマシン表の指標名)
自社の部品から見る選び方
自社の部品を当てはめる先は、機種表の次の列です。
- 材料の径:各表の最大径の指標に収まるか
- 部品の長さ:Cincomの表の最大加工長の列
- 工程の集約:刃物台・Y軸・回転工具の列
径や長さの数値だけで機種を絞らず、候補の型式は公式の機種表で確認します。
中古のシチズン旋盤を探すときの見方
中古のシチズン旋盤を探すときは、出品情報の型式と記載項目を公式の機種表に照らし、具体的な条件は出品情報や見積もりで確かめます。
中古旋盤全般の選び方は、「中古旋盤の選び方・価格相場・購入先を徹底解説【失敗しない7つのポイント】」をご覧ください。
型式と世代の表記を確かめる
2026年10月時点の公式の機種表では、L32とL32(第2世代)が別の行です。出品情報に「L32」としか書かれていない場合、どちらの行に当たるかは型式だけでは決まりません。
出品情報にMC20とある場合の照合先は、MC20のページです。
出典:シチズンマシナリー「Cincom」(機種表のL32・L32(第2世代)の行)
型式の表記ゆれも確かめる
型式の表記は、公式内でも割れる例があります。
Miyanoの新機種は、製品ページでは「BNE65ATC」、シチズン時計のニュースでは「BNE-65ATC」という表記です。検索や照会は、両方の表記で行ってください。
出典:シチズンマシナリー「Miyano」(バーマシン表の型式欄)
出品情報の記載を公式の機種表と見比べる
出品情報の項目名を、「CincomとMiyanoの違いと選び方」の表の列に当てはめて見比べます。
刃物台、背面主軸、タレット、Y軸、回転工具といった項目が、機種表のどの列に当たるかの照合が要点です。
中古工作機械の売買・導入はシェアリングファクトリーへ
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項目 |
内容 |
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サービス名 |
中古工作機械の売買サービス |
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運営会社 |
シェアリングファクトリー株式会社 |
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電話番号 |
03-4500-1037 |
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営業時間 |
9:00〜18:00(土日祝休業) |
シェアリングファクトリーは、遊休機器を別の会社で活かす、企業間の物品直接売買サービスです
(2026年10月時点)。
工作機械の売買・導入でお困りの際は、シェアリングファクトリーへお気軽にお問い合わせください。
出典:シェアリングファクトリー株式会社 公式サイト トップ(「シェアリング ファクトリーとは。」)
シチズンの旋盤についてよくある質問
Q1. シチズンの旋盤の最新の型式や仕様は、どこで確認できますか?
シチズンマシナリーの公式サイトの製品情報ページで確認できます。
Cincom、Miyano、MC20の各シリーズページに型式ごとの機種表があり、全機種を横断して見たい場合は製品マトリックスが使えます。
型式や仕様は改定されることがあるため、検討する時点のページで開き直して確認してください。
出典:シチズンマシナリー「製品マトリックス」(機種の一覧表)
Q2. Miyanoの機種は、タレットとスピンドルの構成にどんな区分がありますか?
公式のバーマシンの型式表では、1タレット1スピンドル、1タレット2スピンドル、2タレット2スピンドル、3タレット2スピンドルの区分に分かれています。
この表には、最大棒材径のほかにタレットST数、Y軸、回転工具の列があり、値は型式ごとに異なります。
出典:シチズンマシナリー「Miyano」(バーマシン表の構成区分と各列)
Q3. シチズンの旋盤は、どんな業界の部品づくりに使われていますか?
メーカー自身の紹介では、Miyanoは自動車部品・建機・油空圧機器分野を中心に提供されています。
シチズン時計の事業領域のページは、工作機械が自動車、医療、IT関連業界向けなど幅広い分野で必要な部品を生み出すと説明しています。
出典:シチズンマシナリー「製品開発コンセプト」(Miyanoの説明)
出典:シチズン時計「事業領域 工作機械」(工作機械の紹介文)
Q4. Cincomの機種は、加工できる径にどのくらいの幅がありますか?
公式の機種表では、Cincomの最大加工径はR01/04のΦ1・Φ4からL32・M32のΦ32までです。
最大加工長も、R01/04の20・40mmからL32・M32の320mmまで並んでいます。いずれも2026年10月時点の掲載内容です。
出典:シチズンマシナリー「Cincom」(機種表の最大加工径・最大加工長の列)
Q5. MC20の最大加工径と最大加工長は、どのくらいですか?
公式のMC20の機種表では、最大加工径はバーがΦ20mm、チャッカーがΦ45mmで、最大加工長は70mmです。
刃物台の列はくし刃です。2026年10月時点の掲載内容で、バーとチャッカーで径が異なる点に注意してください。
出典:シチズンマシナリー「MC20」(機種表の最大加工径・最大加工長・刃物台の列)
まとめ:シチズンの旋盤は、主軸台移動形のCincomと主軸台固定形のMiyanoで選び分ける
シチズンマシナリーの旋盤は、主軸台移動形のCincomと主軸台固定形のMiyanoの2ブランドです。両ブランドは最大径の指標名が異なり、Cincomは最大加工径、Miyanoは最大棒材径で示されます。
候補を絞る手がかりは、自社の部品の径と長さ、必要な工程と機種表の列の照合です。中古は出品情報の型式と世代を機種表で照合してから検討します。
まずは手元の図面から加工径と長さを書き出し、公式の機種表で候補の型式を挙げてみてください。
工作機械の売買・導入をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
